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- デジタル通貨により
- 24時間365日の即時決済が可能となる
- Peer 2 Peer になる。
- 単に早くなるのではなくて、流動性やリコンサイル、リスク、そして何よりもコルレス銀行業務にインパクトが出てくる
- 外国為替取引への影響
- 例えばUSドルからUKポンドに変換するとき、BoEのカットオフタイムが5pmなのだが、これはアメリカの昼12時。なので、アメリカの銀行は、朝5時に送金しないと同日決済が出来ない
- デジタル通貨があると、このカットオフタイムの考え方が変わってくる。
- 銀行はより長い時間軸で考えられる。
- また、同日決済が可能であれば、決済出来ない取引が帳簿上で一夜を過ごすリスクも避けられる。これが出来ると、銀行はこれまで未決済取引のために用意していた資金を開放できる
- 証券決済への影響
- 現状、決済するには二つの分かれたプラットフォームが必要。一つは証券の移転を決済、もう一つは資金の移転を決済
- デジタル通貨でP2Pになると、上記第三者の必要がなくなる。
- 結果、決済リスク、カウンターパーティーの信用リスク、資本コスト、リコンサイルのための負荷がなくなる
- クロスボーダー決済への影響
- 現状のコルレス銀行の仕組みでは、多くの関係者を巻き込んでいる
- 結果、複数のコストとリスクが発生
- 決済までに日数も複数日に
- 即時決済により、クレジットラインや口座でロックする資金もなくなるため、カウンターパーティーリスク、また追加リスクが減る
- 現状のコルレス銀行の仕組みでは、多くの関係者を巻き込んでいる
- 流動性管理への影響
- 今日では、資金・証券・外為市場では、T+2での決済が典型的。
- T+2があるので、トレジャラーは資金を用意する時間的余裕があり、また短期の資金運用も可能
- デジタル通貨により、即時決済ができるようになると、資金の出し手はすぐに資金を提供しなければならなくなる
- アメリカのトレジャラーは現在、Fedの日中当座貸越を使って日中流動性を管理している
- 入金を待って、できるだけ支払を我慢することで、貸越の残高を最小限に抑えている
- リアルタイム決済が主流になると、論理的な「終業時間」と言う概念がなくなる
- 資金の受け手は入金待ちであることにより発生する問題がなくなる、つまりカウンターパーティーリスクが減る
- 今日では、資金・証券・外為市場では、T+2での決済が典型的。
- コルレス銀行業務への影響
- 決済プロセスからコルレス銀行の役割がなくなるかも
- 収益への影響大
- コルレス銀行の役割はP2Pシステムへのゲートウェイになる
- 決済プロセスからコルレス銀行の役割がなくなるかも