世界経済フォーラムの誰も読まないレポート Part1


Inclusive Deployment of Blockchain for Supply Chainsと呼ばれる最凶に長いレポートがあります。6つのPartから構成されており、1つが20~30ページもある。絶対に誰も読まない、のを敢えて読んでみます。それが自分だけのナレッジを持つコツですから。。。物語の始まりは下記リンクから。。。

Inclusive Deployment of Blockchain for Supply Chains: Part 1 – Introduction

Distributed ledger and blockchain technology promise to have far-reaching implications for global trade and supply chains. However, the extent to which this new technology realizes its potential depends upon how well supply chain actors steward this development. To that end, the World Economic Forum has convened a multi-stakeholder community to design a framework to guide decision-making towards inclusivity, interoperability, and integrity.

  • Introの中で、アプリケーションレベルとデータレイヤーレベルをちゃんと分けて考えている旨が記載されていて好印象。
  • 集中型のシステム
    • 日々のトランザクションの複雑さの解消を目的
    • 一度システムに入力されたデータが再利用されることで、コミュニケーションをシームレスに。
    • ネットワーク効果が働き、”総取り”となり独占を招く
  • DLTは上記集中型システムのデメリットに回答する”代替策”の位置付け
    • データ収集の主権はその人に保ったままに出来る
    • 消費者はモバイルを使って商品購入前に真正性を検証したり出来る
    • 保険会社にリアルタイムにトランザクションを参照して、そのトランザクションだけのためにダイナミックな保険料を提示できる
  • サプライチェーンにおけるユースケース
    • トレーサビリティー
      • タイプスタンプ機能により、その時に確かにデータが存在したことを証明できる
      • ただし、データが正確であるかは保証できないので、追加的な検証は必要。
    • オペレーションの合理化
      • 紙ベースの作業のデジタル化
      • ERP、EDI、XMLなどの既存の技術である程度は合理化できるが、必要な場所に必要なデータが揃っている必要がある。
      • 冗長なデータ入力、二重入力、二重確認の排除。
    • スマートコントラクトによる自動化
      • 冗長なデータ入力の避けて効率化・自動化
      • エラーや認識齟齬を削減
    • トレードファイナンス
      • 1.5兆ドルのトレードファインナンス・ギャップの75%はSMEにある。2025年にはそのギャップは2.4兆ドルまで拡大
      • DLTはこのギャップの大部分を削減できる。
      • グローバルな新規取引ボリュームは1.1兆ドル
      • アセットの証券化により、アセットを担保として扱うことが出来る。これはこれまで難しかった。
        • 例えばインベントリーファイナンスが広範囲で可能となる。
        • これはブロックチェーン前の世界では不確かで高コストだった。
    • 不正の抑制
      • 汚職や非倫理的な活動がネットワーク参加者に丸見えになるので、不正を抑制できる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA