若干古いが原文はこちらからゲットできる
- リーマンショックのときに複雑な階層構造となっている企業の信用リスクが顕在化。
- しかし、企業の情報を確実に参照できる標準化されたIDシステムは存在しない(しなかった)。
- そのため、カウンターパーティーリスクの評価は不可能だった
- そこで、親会社levelではなく、個社レベルで個社を特定し、エクスポージャーを図るためのシステムに対する必要性が高まった
- これがGlobal Legal Entity Identifier (Global LEI) System
- 20桁の数字
- LEIはOTCデリバティブの当局向けレポーティングで使われる
- しかし、もっと幅広く使い道がある
- ローンとか
- セラーやサプライヤーの特定とか
- LEIの効果として
- 信頼できるカウンターパーティーの情報を取得する時間を短縮
- 銀行でのオンボーディングや取引プロセスで少なくとも10%のコスト削減
- 銀行業界横断でみると、$150M(150億円)/年のイールドセービング
- 貿易金融のLCでLEIを使うと、$500M(500億円)/年
- 現状のプロセス
- マニュアルプロセスで、複数のデータベースを参照しなければならない。
- しかし、一つの会社が異なる名前で登録されていたりする
- IDよりも名前を使う傾向がある
- FSBや金融規制当局、民間が共同して、Global LEI Systemを開発
- 名刺レベルの情報、一意な特定
- LEIはISO17442に準じている
- 誰が誰か、誰が誰を所有しているかの情報も
- 3階層ある
- LEI Regulatory Oversight Committee (LEI ROC)
- Global LEI Foundation (GLEIF)
- LEI issuing organization (LEI issuers)
- 自主的な登録
- 年間費用が掛かる
- だいたい$75-$219ぐらい
- バルクディスカウントあり
- 3つのユースケース
- OTCデリバティブ
- ドットフランク法やUS CFTCではLEIの利用が義務付けられている。
- 平均してAMLアラートの50%は誤検出、75%というデータもある。
- 銀行は約1,000人から1,500人くらいをオンボーディングのために採用している
- オンボーディングには約120日くらい掛かる。
- 業界のオペレーション費用の3分の1($5B(5,000億円))ぐらいに相当する
- LEIを使えば、10%はコスト削減できる
- 業界全体で、年間$150M(150億円)ぐらい削減できる
- B2B 商取引
- インボイスや貿易金融での活用もある
- カウンターパーティーチェックがある。
- 資金の源泉はどこか
- 輸出入禁止措置のある国との取引ではないか
- マニュアル、紙に依存している
- LC取引でLEIを使えば、$250M(250億円)から$500(500億円)/年の削減が可能
- 頑張れば4%程度の貿易取引コストを削減できる
- マニュアルチェックの時間は3分の1の5分になる。
- E-Invoicingは、EUで2.25%、ラテンアメリカで2%、APACで1%程度しか使われていない。
- 信用情報での利用
- アメリカだけで、1,800万のSME(売上10億円未満)、183,000社の中堅企業(売上10億円以上100億円未満)
- OTCデリバティブ
- GLEIFの計画の例として、SWIFTのBICからLEIへのマッピングがある。BICはSWIFT KYC utilityで使われている