ペーパーは下記プレスリリース内にリンクあり。
https://www.dtcc.com/news/2020/may/18/dtcc-unveils-proposals-to-explore-further-digitalization
DTCCに関する補足:
- DTCCはアメリカのほふり
- 子会社DTC(証券預託機関)…集中型のネッティングとリスク管理をしている
- 子会社FICC(証券取引清算機関)
- 子会社NSCC(証券取引決済機関)
- 上記3社で、1,850兆ドル相当の証券を処理している
決済時間の歴史的経緯:
- T+5の時代が長かった。
- 1995年にT+5→T+3に。
- 2017年にT+3→T+2へ。
- 現在、DTCCのインフラとしては、T+1 もしくはT+0にも対応可能。しかし、利用者側のレガシーシステムが対応しきれず、現在はT+2
- コロナ禍を背景に業界としてリスク軽減を目的に、やはり決済スピードを上げた方が良い→Project IONの背景
対象業務:
- 清算と決済、つまりポストトレード
目的:
- 取引と決済間における時間の短縮、T+0を目指した決済プロセスの最適化
- 決済サイクルから1営業部を取り除くと、NSCCを通じて取引清算に求められる平均資本が25%削減、業界全体で証拠金所要額13.6億ドルを削減出来る(2017年の数字で)。
- もちろんDLTの評価も
- 仮説:DLT上での資産のデジタル化は業界横断でコストとリスクを削減できるか?また資本市場インフラのモダナイゼーションと決済スピードの加速に貢献するか?
POCに関する情報:
- 作ったものの名前は、Digital Accelerated Settlement Service
- キャッシュと証券のデジタル化
- プロトタイプの開発、POC
- DTCとNSCC間の決済システム間における資産の移動
- DTCでのリアルタイム・ネッティング、カットオフ・タイムを柔軟に変更
- 終業時決済、日中決済、ネッティングもバイラテラル決済も
- DvP決済、非DvP決済(Free of Payment)
- API経由で現行のDTCの既存システムとの統合
- スケーラブルなアーキテクチャーよりUI/UXを優先
- 言語はDAMLを使用
- ネッティング・エンジンはオフチェーンで集中型
その他補足:
- 2020年3月はボラティリティーが激しく、証拠金は平均300%の激増。