感銘を受けたWEF(世界経済フォーラム)のブログを日本語でメモしておきます。原文は下記リンクを参照。
- ワクチンを作るのは重要だが、それをグローバルなスケールで配布することも同様に重要。
- ワクチンの安定的な配布には何年も掛かる。例えば、インドでのポリオ・ワクチンの配布は15年くらい掛かった。カバー範囲は5歳以下の1億7,500万人の子供たち。1995年に始まり、完了したのは2011年だった。
- UNICEF(ユニセフ)は、5歳以下の子供たちのために、約20億人分ものワクチンを2019年に購入している。
コロナ・ワクチン配布に伴う課題
- 全ての国の全ての年齢層、全ての人に届ける必要がある
- 一人一服として、70億人分のワクチンが必要
- しかし、20%-30%は流通・貯蔵の過程でロスが発生するため、100億人分は必要。
- ワクチン投与が一人二回分必要であれば、200億人分が必要となる
- 地政学的、経済的、民族的な観点から、サプライチェーンは絶対に”公平”でなければならない。
- 誰が最初に購入出来るか?グローバルでコンセンサスがないといけない。
- 公平なサプライチェーンは、潔白でオープンで検証可能、改ざん不能で真正性が担保され、単一の者により管理されないことが必要。
- ということでブロックチェーンもしくはDLTが必要不可欠となる。
求められる機能
- ワクチンの貯蔵状況、温度管理、在庫切れ、補助的製品(希釈液、注射器等)の在庫量等のリアルタイム・トラッキングと情報更新
- ワクチンの廃棄率の計算も必須。これは需要予測の重要なインプットとなるため。
- サプライチェーンのあらゆる場面における廃棄率を正確に把握し、また見積ることが重要。
StaTWigの取り組み
- UNICEFの支援を受けるスタートアップであるStaTwigはワクチン・サプライチェーン・マネジメントをテストしている。
- QRコードを使って、各ワクチンの製造から消費者に届くまでを追跡
- サプライチェーンの各タッチポイントで、量、温度、タイプスタンプ、所有者、価格等をQRコードを使って記録
- データの集約や分解が可能なので、パレット単位、箱範囲となったときに、QRコードの数は削減される